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歌詞:[ 朗読 ] 0と1の世界の私 / somunia

somunia room  ×25   x0

朗読『0と1の世界の私』

電子の世界で、私は何を思う。


作 : saesae https://twitter.com/YuriMeloDic
声: somunia https://twitter.com/she_is_wired
イラスト : あんしん https://twitter.com/rururoru
動画 : somunia

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●全文
歓声が、賛美が、拍手喝采の文字がモニターをなぞる。
ここは存外静かだ。
他人の意見を押し付けられない世界を求めて私は彷徨った。
そして、ついに安住の地を手に入れた。
すべてが意のままの私の理想の世界。
ここでなら私はおとぎ話のお姫様のように誰からも愛され、
時には昔話の神様のようにあがめられる。

「ねぇ、ミア。ここは静かだよ。」

もちろん私が望めば、ここでは好きな音楽を流すことだって、自分以外の人間を作ることだって簡単だ。
でも、それをしないのは私がそんなものいらないって、思っているからなんだろう。

「彼女は新人類の可能性ですよ!彼女はいまやカリスマ的存在です。」

元いた世界に私の体はまだ残っているのだろうか?
私は意識だけをこの0と1の海に放流した。
元の世界に戻るための保険は掛けなかった。
自分自身で錨を上げてしまった。
この0と1の世界は新人類の可能性とか、新天地なんていわれているけれど。
今の私が、あちらの世界にいた頃の私と同一のものであるかなんて、もう誰にもわからない。
私という存在をつなぎとめているのはこの文字達だけ。

私は向こう側の世界を捨てた。
ううん、私だけが世界と切り離されてしまった。
以前の私は誰かに押しつぶされるようなそんな小さな存在だった。
でもここでは違う。
私は綺麗で、可愛くて最強だ。
改めて美しいということは武器だと知った。
もう誰も、私を無視なんてできない。
私の姿を、言葉をみんなが待ち望んでいる。

一つだけ、あちらの世界に心残りがあるとしたらきっとそれはあなたのことだ。
ここにあなたはいない。
でもきっと向こう側の世界であなたが私を見つけられないように、
私もきっと向こう側の世界ではあなたを見つけられない。
だから、ここでいい。

私は静かな0と1の世界からあなたを見つめている。

7Toshi Length:(4:07) 記号あります

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